ふと...思い出しておりました。
あらためて ご存じの方にも.....
ナラの木 (高槻成紀訳)
たいそう強い風が吹きました
昼となく夜となく
ナラの木のすべての葉っぱを吹き飛ばしく
枝をびゅんびゅんと揺らし
木の皮すらもはがすほどでした
ついにナラの木は丸裸になってしまいました
それでも地面にしっかりと立っていました
ほかの木はみんな倒れてしまいました
くたびれてしまった風はあきらめて言いました。
「ナラの木よ、どうしてまだ立っていられるのだ?」
ナラの木は言いました
「あなたは私の枝を折ることもすべての葉っぱを
吹き飛ばすことも枝を揺らすこともできます
でも私には大地に広がる根っこがあります
私が生まれたときから少しずつ強くなりました
あなたはこの根っこには決してさわれません
わかるでしょう
根っこは私のいちばん深い部分なのです
実は今日まで私はよくわかっていませんでした
自分自身がどれだけものごとに耐えられるかを
でも、今おかげでわかりました
自分が知っていたよりも
私はもっと強くなったのです」
以下は原作と岩手県三陸南部地域の方言訳です。
THE OAK TREE A mighty wind blew night and day It stole the oak tree's leaves away Then snapped its boughs and pulled its bark Until the oak was tired and stark. But still the oak tree held its ground While other trees fell all around. The weary wind Gave up and spoke, "How can you still be standing Oak?" The oak tree said, "I know that you Can break each branch of mine in two, Carry every leaf away, Shake my limbs, and make me away. But I have roots stretched in the earth. Growing stronger since my birth. "You'll never touch them, for you see, They are the deepest part of me. Until today, I wasn't sure Of just how much I could endure. But now I've found, with thanks to you, I'm stronger than I ever knew." Johnny Ray Ryder Jr. | ナラの木 (岩手県南部 気仙地方の方言訳) てぁした強い(つえぇ)風っこ吹きあんした 昼間も夜間(ようま)も ナラの葉っぱっこも みんな吹っとばし 木の枝っこも何も ぴゅんぴゅん揺っさぶり 木の枝も むげるぐりぁでがんした 終い(しめぁ)には ナラの木 まるっぱだがになってしめぁんした んでも土(ちぢ)さ すっかりと立っていぁんした ほがの木は みんなぶったおれてしめぁんした こやぐなってしまった風っこは あぎらめで聞いたんだど 「ナラの木よ、 なじょしてまだ立ってられんのすか」 ナラの木は返事したど 「おめぁさんは おらの枝っこ 折るごども 葉っぱっこ みんなふっとばすごども 枝っこ 揺っさぶるごども おらのごど ゆっさゆっさ揺っさぶるごどもでぎるべぇ んでも おらには土(ちぢ)さ ひろがっだ根っこがあんのし おらがうまれだどぎがら べぁっこじじ強く(つぇぐ)なってきあんのし おめぁさんは おらの根ぇっこさ なじょしても触れねぇべぇ わがるべ 根っこは おらのいじばん深い(ふけぁ)どごろにあるからなのす ほんとは今まで おらにはようぐ わがってねぁがったのす おれ自身(ずしん)なんぼぐれぁのごどに がまんでぎるもんなんのが んだども いまおかげで わがりぁんした おらが思ってだよりも おらはもっどもっど強く(つぇぐ)なっでだのでがんすな」 |
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