2016年3月17日木曜日

三月

まだ冷たい風が吹く 三月半ばの里山で
下草刈りをしました。(研修実技会場ですので♡)
引き続き今年1年かけて森林保全活動をする林地の一部です。

6月迄続く自伐型林業研修の
次回4月2日、3日の伐倒・集積施業講習は
高知・土佐の森救援隊様と
四国で自伐林業を営むプロをお迎えし
この山で実技講習を行います。
産された原木は森林組合を通じ
地元合板工場へ。
そして、残材は捨てることなく
薪エネルギーとして
地元で消費されます。
周辺には適期を迎えた
広葉樹雑木林も
多数あります。




わたしはこのような森林保全・育成・利活用の
循環があってこそ薪ストーブ等の普及が成されると
思っています。
それが順序なんだろうとも思います。











三月

正午(ひる)になっても
五分だけ休みませうと云っても
たゞみんな眉をひそめ
薄い麻着た膝を抱いて
設計表をのぞくばかり
稲熱病が胸にいっぱいなのだ
一本町のこの町はづれ
そこらは雪も大ていとけて
うるんだ雲が東に飛び
並木の松は
去年の古い茶いろの針を
もう落すだけ落してしまって
うす陽のなかにつめたくそよぎ
はては緑や黒にけむれば
さっき熊の子を車にのせ
おかしな歌をうたって行った
紀伊かどこかの薬屋たちが
白もゝひきをちらちらさせて
だんだん南へ小さくなる
みんなはいつか
ひそひそ何かはなしてゐる
つゝましく遠慮ぶかく
骨粉のことを云ってゐるのだ
一里塚一里塚
塚の下からこどもがひとりおりてくる
つゞいてひとりまたかけおりる
町はひっそり
火の見櫓が白いペンキで、
泣きだしさうなそらに立ち
風がにはかに吹いてきて
店のガラスをがたがた鳴らす
                   宮澤賢治 ・ 詩

今年(8月)は宮澤賢治先生の生誕120年です。

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